
ただでは転ばない、失敗してもアレンジで美味しく食べる
あれから5時間後。ピッピッ!パンが焼けたよとホームベーカリーが呼んでいる。
大きなミトンと喜びを胸に、ホームベーカリーのふたを開ける。この瞬間というものは、何度焼いても何年たってもいつだって心が躍る。どれどれ今日のパン・ド・ミの焼き上がりはどうかな〜♪
おや???
パンケースから膨らみ出る高低でおおよその成功度を予想できるのも楽しみのひとつなので、毎回必ずどの位置にパンの上部がきているのかをチェックしているのだけど、あるべき所にあるべきパンのアタマが見えません。
こちらが「パンになれなかった失敗パン」です

ホームベーカリーの真上から中を覗いてみる。パンケースの中には作った覚えのない不思議な物体。
思考が停止して数秒後、思わずお腹の底から声が飛び出てしまった。
・・・なんだコレッ!
ときめきではない方のドキドキする心をなんとか落ち着かせ、一連の行動を振り返ってみる。スーパーノヴァに、まず塩を入れた。次に素焚糖(すだきとう)を入れた。そこに無塩バターを入れて、それから生クリームと水を入れた。すべてきちんと計って入れた。そうそうドライイーストも忘れずにね。イースト容器にセットした。パン羽根?水切りラックにある。
・・・・・・ 。
あああああ・・・やってしまった。5時間前に戻りたい。
毎日パンを焼いていたのに
実はパン羽根をつけ忘れたのはこれで3度目。
1、2度目は、オートメニューのねりの時点で普段とは違う異音に気づき、あわててホームベーカリーを止め、手探りで羽根を付け、再度初めからスタートさせて事なきを得たのだけど、
2度ある事は3度あるのことわざ通りにはなりませんっという決意むなしく、3度目を迎えてしまった自分にショックを隠しきれない。しかも今回は焼き上がりまで完了させてしまっただなんて、無駄に使った電気と食材に申し訳なくて泣ける。
しかし、泣いたところで不思議な物体がパンへと変化してくれるなんて事は起こらないので、取り急ぎ4度目を迎える事がないよう「ハネはつけましたか?」と付箋に書いてスーパーノヴァやリスドォルの袋に貼ってきた。
そして、パンになれなかったこの物体をなんとか救済せねば!
失敗パンをリメイクしてみる

パンケースから取り出す。高さ10㎝。
薄目で見ると、フレンチトーストにシュガーパウダーをかけたものに見えなくもないけれど・・・
なにせ混ぜて練るための羽根が無かったので練られているはずもなく、上半分は、水を含んだ小麦粉の生焼けと固い部分があり、バターがあったであろう所は沸々と泡が立っている。

下半分は、ほとんどが粉なのだけど、湿気った後に乾きましたといった感じに固まっている。
香りをかぐと、生焼けの小麦粉の匂いに少しだけ甘さが混ざった生温かい空気が鼻に入ってきた。
このまま食べれそうな所だけ食べようと思ったけれど無理そう。
失敗パンのアレンジ
よし。とにかく粗熱が取れるのを待ってから、粉状とかたまりの部分とを分けてみよう。リメイクの方法は、感覚というか・・直感です!

粉状と言っても固い部分が半分ほどあるので、砕いて濾す。

かたまりの部分は半生状態のものをできる限り救い出す。固い部分はフードプロセッサー等で砕く事ができければ良かったのだけど、ねっとりした部分が食い込んだりしていて断念。できる限りこそげ取る。

それぞれが綺麗になった。ここに水を少しづつ足してみながら手でこねる。ひとつにまとまったら何となく10分ほど休ませてみた。
味見をしてみると粉っぽさが残りそうなので薄く成形する。潰しきれなかった小さな半生状態のものも混ざっているので少し凸凹になっちゃった。

オーブン&トースターで焼いてみる。
サクッと噛むと中はもっちりめのスコーン風。素朴な味わいで美味しい。

次はリメイクしてみたい本命。茹でて、北海道てんさいオリゴ糖黒をかけて、みたらし団子風にしてみる。

つるつるもちもち。所々に散っている小さなかたまりの食感が面白い。茹でると焼いたものより甘さを感じ、北海道てんさいオリゴ糖黒のコクも加わって、これもまた美味しい。
可能性を感じる
スコーン風とみたらし団子風の他にも、辛みそ鍋に入れてすいとん風にしてみたり、カレースープに入れてパスタ風にもしてみた。
元は小麦粉。少し甘みが付いているけれど、小麦粉をこねた料理にと思えば、リメイクのレパートリーは広がりそう。
失敗パンを捨てないで
救済レシピと言えるほどのレシピではないかも知れないけれど、パンになりそこねた失敗したパンを、美味しく食べることができるリメイク方法としては、とても良い結果になったと思う。
以前にホットケーキミックスで作ってみた豆腐のパウンドケーキも失敗かと思われましたがそうではなかった、ということもあるので、失敗しても捨てずに諦めないで。

おすすめリメイクは、みたらし団子風!
美味しかった。
ごちそうさま。
糖分は、奄美諸島で育ったサトウキビから作られる素焚糖(すだきとう)を使っています。優しく素朴な甘み、純粋な甘みが美味しくてお気に入りです。
フランスパンなどのハード系のパンにはモルトエキスを使っています。
ホームベーカリーはこちらパナソニック製。ドライイーストはもちろんのこと、レーズンなどのドライフルーツも「自動投入」してくれるので助かっています。

