ユーザ辞書はどこにある?よく使う単語を辞書登録する

ユーザ辞書はどこにある?よく使う単号や記号を辞書登録する

「いつもの言葉」をMacに登録して、文字入力をスムーズにする方法を解説

MacやiPhoneで文章を書いていると、同じ言葉を何度も入力している自分に気づくことがあります。たとえば、よく使うメールアドレスや定型文、宛名やアイテム名などの固有名詞を、毎回入力していたり。あるいは、Macの機能について書こうとして「Dock」と打ちたいのに、「dock」と小文字で出てきてしまい、先頭に戻って大文字に修正したり。 

ずいぶん前のことになりますが、「あい」と日本語入力して“iPhone”と打とうとしたときのこと。ライブ変換がうまく働かず、英数入力に切り替えてiPhoneと打ち直す——「この動作、今日だけで3回目…?」と、手が止まりました。

ライブ変換は、使えば使うほど学習して精度が上がっていく便利な機能ですが、“iPhone”のような英単語や、あまり一般的ではない専門用語、少し変わったネーミングなど、なかなかうまく変換されないこともあるようです。 そんな小さなつまずきが、浮かんでいた言葉の流れを止めてしまうこともあります。

そのとき、ふと思ったのです。 「辞書登録すればいいのでは?」

そうなんですよね。変換候補にないならば、こちらから歩み寄ればよい。そう思い立ったら早いものです。さっそくユーザ辞書に「いつもの言葉」をどんどん登録していき、気づけば毎日の入力が驚くほど快適になっていました。 本当にささいなことですが、この小さなひと手間が、日々のパソコン作業をぐっとスムーズにしてくれたのです。

ユーザ辞書のことは、顔文字や花柄の特殊絵文字をiPhoneで登録していたので、その存在は知っていました。そんな身近な機能「ユーザ辞書」は、よく使う単語やフレーズを、好きな「読み」で登録しておける「自分だけの単語帳」のようなもの。一度登録してしまえば、次からは短い「読み」を入力するだけで、ぱっと目的の単語に変換できるようになります。

MacやiPhoneの話の中で辞書といえば、言葉の意味を調べるツール「辞書」アプリもありますが、今回は、言葉を変換するツール「ユーザ辞書」について、その魅力をお話ししていきたいと思います。

ユーザ辞書はどこにある?よく使う単語を辞書登録する

私がMacで真っ先に登録したのは、もちろん「あい」という読みの“iPhone”です。辞書登録の方法はとても簡単。画面左上のマーク→「システム設定」→「キーボード」→テキスト入力のセクションに「ユーザ辞書」があります。クリックして表示されたウインドウには、iPhoneで登録済みの文字たちがすでに並んでいます。その一番下にある「+」ボタンから新しい単語を登録できます。

入力/読みの欄に「あい」、変換/語句の欄に「iPhone」と入力して完了をクリックするだけ。Macで設定したユーザ辞書は、同じApple IDでサインインしているiPhoneやiPadにも、iCloudを通じて自動的に同期されます。Macで登録した単語が、iPhoneでもすぐに同じように使えるようになる。このAppleならではのシームレスな連携は、ここでもその心地よさを感じさせてくれます。

もう少しだけ詳しくお伝えすると、「入力/読み」の欄には、その単語を呼び出すための「読み」を短いひらがなで。そして「変換/語句」の欄に、実際に出したい文字や記号を入力します。なのですが、ここでちょっとした管理のコツをご紹介すると、「読み」は、カタカナでもアルファベットでも登録できます。たとえば、英数入力モードでも出したいときがあるメールアドレスは、「読み」をアルファベットでも登録しておくと便利です。ウインドウでは、アルファベット順、次にひらがな順といったように「読み」がきれいに並ぶので、探しやすく整理もしやすいです。

ごくまれにですが、なぜか同期がうまくいかなくて、iPhoneの変換候補にMacで登録した単語が出てこない、ということがあるかもしれません。そんなときは、一度iPhoneを再起動してみたり、iCloudの設定を見直してみたりすると、解決することが多いように思います。

おすすめの使い方

さて、次に辞書登録したものはというと、Apple製品を使っている方ならきっと共感してもらえるはず。それはAppleマーク、この「」リンゴのマークです。ショートカットキー「⌥ option+⇧ shift+K」で出すこともできますが、こちらも日本語入力モードのままスムーズに書き進めたい記号のひとつでした。

私はこの「」を、「あっぷる」という読みで登録しています。キーボードで「あっぷる」と打てば、ライブ変換がさっと入力してくれます。変換リストの中に可愛らしいリンゴのマークが現れる。たったそれだけのことですが、Apple製品の話題をメッセージで送るときや、メモを残すときに、このマークが入るだけで文面が少しだけなごやかになる気がするのです。こういう遊び心のある登録をするのも、ユーザ辞書の楽しみ方のひとつだと思います。

ほかにも、冒頭でも少し触れましたが、Macを使っていると「Dock」や「Finder」、「AirDrop」といった言葉をよく使います。これらは固有名詞なので、先頭を大文字にするのが正しい表記です。でも、急いで入力していると、ついShiftキーを押し忘れて「dock」や「finder」と小文字のまま確定してしまうことがよくあります。そこであらかじめ「どっく」という読みで「Dock」、「ふぁいんだ」で「Finder」と登録しています。こうしておけば、ひらがなで入力して変換するだけで、正しい大文字始まりのスペルが候補の先頭に出てきてくれるのです。

そして、長い文字列の登録も、ユーザ辞書の得意とするところです。一番に出番が多いのは、やはりメールアドレスでしょうか。複数のアドレスを使い分けている方も多いと思います。手で入力すると打ち間違えやすいですし、どこかにコピーしておいたものを貼り付けるのも少し手間がかかります。たとえば、alkanetで始まるなら「読み」を「あ」や「a」で登録するのもよいですし、「めーる」と入力すれば自分のメールアドレスが候補に出るようにするのもおすすめです。

郵便番号を忘れがちな、自宅や実家、会社などの住所も登録しておくと便利ですよね。こうして書いているといろんなアイデアが浮かび、おすすめしたい単語もたくさんありますが、あまりに多くの単語を登録しすぎると、かえって変換候補が混雑してしまい、目的の言葉を探すのに時間がかかってしまうこともあります。もう使わなくなった登録は削除したり、もっと短い「読み」に更新したりと、メンテナンスをしてあげることも心地よく使い続けるためのコツかもしれません。

小さなひと手間で毎日の作業が大きく変わる

そういえば、以前こんなことがありました。新しいiMacに買い替えたときのことです。セットアップを終えて、初めての文字入力をしたとき、以前のMacで登録していたユーザ辞書がすぐに同期されて、いつもの変換候補が出てきたのです。新しいはずのパソコンが、最初から私の言葉を知っている。その瞬間に感じた「おかえり」と言われているような温かさは、今でもよく覚えています。

ユーザ辞書は、決して派手な機能ではありません。でも、自分だけのために少しずつカスタマイズしていくことで、パソコンやスマートフォンが、より自分の手に馴染んでいき、寄り添ってくれる存在に変わっていく。そんな感覚を味わうことができます。

毎日使うものだからこそ、ほんの少しの手間をかけて、自分にとって一番使いやすいように整えてあげる。それはささいなことで小さな積み重ねですが、きっと、文字入力の時間が今よりももっと楽しく、快適になると思います。