Macの文章作成ツール、書くことだけに集中するなら「テキストエディット」がおすすめ

Macの文章作成ツール、書くことだけに集中するなら「テキストエディット」がおすすめ。メモとPagesとの違い

メモやPagesとの違いを知って、目的やスタイルに合ったアプリを使い分ける

Macの前に座って、ふと何かを書き留めたくなる瞬間って、ありませんか?
そんなとき、Macには心強い味方が標準でそろっていますよね。「メモ」アプリ、「Pages」、そして「テキストエディット」。私も仕事柄、iMacで毎日何かしらの文章を書いていますが、この3つのアプリを前にして、「さて、今日はどれを使おうか?」なんて、ちょっとだけ迷ってしまうことがあります。

簡単なアイデアをさっと書き留めたいときは、iPhoneや iPadともすぐに同期してくれる「メモ」アプリが本当に便利。一方、ニュースレターやレポートのように、見た目をきちんと整えたいときは、美しいテンプレートが豊富な「Pages」が活躍してくれます。

では、「テキストエディット」はどんな時に使うのでしょう?

このアプリは、まっさらな一枚の紙のようにとてもシンプルです。まるで、静かで落ち着いた書斎のような存在。余計なものが何もないからこそ、じっくりと、ただひたすらに「書く」という行為に集中したい時にはこれ、というアプリです。

初めてMacに触れた頃は、私もこの3つのアプリの違いがよくわからず、なんとなくで選んでいました。でも、それぞれの個性を知って、目的やスタイルに合わせて使い分けるようになってから、文章を書く時間がぐっと心地よく、そして効率的になったのです。

この記事では、iMacを愛用してきたひとりの書き手として、それぞれのアプリが持つ魅力や、私が感じている「テキストエディット」の心地よさ、そして具体的な使い方まで。私の経験を交えながら、少し詳しくお話ししてみたいと思います。あなたの文章作成スタイルにぴったりの素敵なパートナーが見つかりますように。

まずは、この3つのアプリがそれぞれどんな個性を持っているのか、少し整理してみましょう。

「メモ」アプリは、しっかり活用できる「手軽なメモ帳」という感じ。一番の魅力は、何と言ってもその起動の速さです。頭に浮かんだアイデアや、ふとした思いつきを、消えてしまう前にさっと書き留めておける。まるでポケットに入れて持ち歩いている小さなノートのようです。

iCloudを通じてiPhoneやiPadとすぐに同期してくれるので、外出先でiPhoneにメモした内容を、自宅に帰ってiMacでじっくり見返す、なんてことも簡単です。画像やリンクを貼ったり、フォルダやチェックリストを作れるのも、日々のタスク管理に役立って便利ですよね。

次に「Pages」。こちらは「高機能なワープロソフト」といったところでしょうか。企画書やレポート、ポスターやグリーティングカード、名刺や履歴書に、そしてデジタルブックの作成まで。たくさんの美しいテンプレートが用意されているので、デザインに自信がなくても、見た目を整えたい文書が驚くほど簡単に作ることができます。

図形やグラフを入れたり、文字や段落のスタイルを細かく設定したりなど、レイアウトも自由自在。まるで、設備の整ったデザインスタジオのようです。こちらもiOS版があるのでメモアプリのように外出先からでも編集が可能です。

そして、「テキストエディット」。このアプリは「シンプルなテキストエディタ」と表現するのが一番しっくりくるように思います。主張しすぎないシンプルなツールバーも、自然と文章そのものに向き合わせてくれます。シンプルなアプリだけに複雑な機能や難しい操作もないのですが、それなら魅力がないのかというと、そんなことはありません。「まっさらな画面が、とにかく書くことだけに集中させてくれる」これこそが最大の魅力です。

「Pages」のような華やかなデザイン機能はありませんし、「メモ」アプリのようなどこにいても書くことができる軽快さがあるわけでもない。でも、その「ちょうどよさ」が、言葉をじっくりと紡ぎたい時には、何よりの心地よさをもたらしてくれるのです。ただ白い画面と、自分が打ち込む文字だけがある。この静けさが、思考をクリアにしてくれる気がします。

気をつけたい点は、テキストエディットはmacOSに標準搭載されているアプリで、iPhoneやiPadには対応していないMac専用ツール。メモやPagesは外出先からでも書き込みや編集ができますが、テキストエディットは、Macが置かれたデスクに腰を据えて、じっくりと書きたい人向けです。

Macの文章作成ツール、それぞれの違いや得意なことを、分かりやすくまとめてみると・・・

 メモ
・軽快にメモしたい
・どこにいても思いついたらすぐ書ける
・iPhone、iPadと連携
 Pages
・見た目も整えたい
・レイアウト自由でデザイン性◎
・iPhone、iPadと連携
 テキストエディット
・じっくり文章を整えたい
・シンプルで集中できる
・Mac専用

その時の目的やスタイルに合わせたアプリを選ぶことで、同じ「文章を書く時間」でも、感じる快適さがずいぶん変わってくると思います。

文章作成をさりげなくサポートしてくれる機能たち

それでは、テキストエディットの魅力をもっと深く知るために、実際の使い方を見ていきましょう。基本的な操作と、知っているとちょっと便利になる機能をご紹介していきます。

・「標準テキスト」と「リッチテキスト」

見た目はシンプルでも、実は「標準テキスト」と「リッチテキスト」という2つのモードを切り替えられるので、用途がとても広いのも魅力です。

「標準テキスト(.txt)」は、文字の装飾がないプレーンなテキスト。これは、メルマガの原稿やブログの下書き、プログラミングのコードなど、サラサラと文字だけを書いていきたい時に、ちょうどよいモードです。

一方「リッチテキスト(.rtf)」は、デフォルトのフォントや文字の大きさ、背景の色まで、自分の好きなように設定できるので、自分だけの「お気に入りの書斎」を作り上げるような感覚で、執筆環境を整えることができます。iPhoneのカメラを使って撮影した画像を貼り付けたりすることもできますし、簡易的なレポートや議事録など、見た目を少しだけ整えたいときにも、気軽に使えて便利です。

この2つのモードは、Mac画面左上のメニューバーから「フォーマット」をクリックし、「標準テキストにする」または「リッチテキストにする」を選ぶだけで、いつでも簡単に切り替えられます。ただし、リッチテキストから標準テキストに切り替えると、せっかくの装飾が消えてしまうので、そこだけ少し気をつけて下さいね。

・HTMLの編集

ちょっとしたHTMLコードを編集したりすることもできるんですよ。メニューバー「テキストエディット」の「設定」から「開く/保存」をクリックし、「HTMLファイルを、フォーマットしたテキストではなくHTMLコードとして表示」にチェックを入れておくと、HTMLファイルを直接開いてコードを編集できるので便利です。

・音声入力で文字起こし

キーボードを打つのが少し億劫な時には、音声入力も試してみて下さい。Macのマイク(FaceTimeカメラ付近)に向かって話すだけで、どんどんテキストにしてくれます。あふれてくる思い付きを一気に書き出したい時に助かります。

・ロックの設定

書き上げた大切な文章を間違って編集したり削除してしまわないよう、ロックをかける機能もあります。ファイル名の右側をクリックし、右下の錠マークで設定します。ロックされた書類は「読み出し専用」状態になるので、誤作動防止にもなって安心ですね。

・ファイル形式の互換性

テキストエディットには、ほかの環境やアプリでも問題なく使える柔軟さがあります。.txtや.rtfはもちろん、Word形式(.docx)やHTML形式など、さまざまなファイルで保存できるので、文章をやり取りしたり、ウェブサイトに載せたりする時にもとてもスムーズです。

たとえば、Windowsで作られた過去のテキストファイルや、Microsoft Wordで作成された文書も、文字化けせずに開いて編集・保存することができます。もちろんPDFとして書き出しもできます。

・スペルや文法のチェック

macOSに標準で備わっているスペル・文法チェック機能を使えば、文字入力中に自動でスペルミスをチェックをしてくれます。Mac画面のメニューバー「編集」から「スペルと文法」選ぶか、「テキストエディット」→「設定」→「新規書類」からも設定できます。

AI機能のApple intelligence(アップルインテリジェンス)をオフにしていても、基本的なチェックはMacがしっかりサポートしてくれるので、うっかりミスにも安心です。さらに、より高度な文章の校正をしたい場合は、Apple intelligenceの作文ツールをオンにすると便利です。

文章を書く、その瞬間にぴったりのツール選び

それぞれのツールの長所や個性を知って、作業の流れに合わせて使い分けるだけで、Macでの文章作成はぐんと快適で、もっと創造的なものになると思います。

たとえば、アイデアを出す時やタスクを整理する時は「メモ」アプリでさっと書き留める。ニュースレターやレポートの骨組みを集中して書きたい時は「テキストエディット」の標準テキストモードでじっくり書く。

そして、下書きが完成したら、その文章をコピーして「Pages」に貼り付け、写真や図を加えて美しく仕上げる。プレゼン資料や案内状など、デザイン性が求められるものは、初めから「Pages」のテンプレートを使う。

小説を書く、創作シーンでの使い方

物語や小説のように、言葉の世界に深く入り込みたい時も、テキストエディットの静かな画面がぴったりです。

たとえば、物語の構成やプロットを練る段階では、「メモ」アプリでアイデアを箇条書きにしたり、登場人物の設定を整理したり、頭に浮かんだセリフや情景をすぐに書き留める。その後、「テキストエディット」で章ごとの流れをじっくり書き進める。そして、物語の完成後に、表紙や挿絵を加えたり、レイアウトを整えたい場合は「Pages」のブックテンプレートに移して、電子書籍風のデザインに仕上げる。

こんなふうに、その時の目的やスタイルに合わせてツールを使い分けていくと、まるで、頼もしいアシスタントが何人もそばにいてくれるようで、心強いですよね。

シンプルな画面から始まる創作の時間

Macには、「メモ」「Pages」「テキストエディット」という、三者三様の素晴らしい文章作成ツールが、最初から用意されています。素早いメモには「メモ」を。デザインを大切にしたい文書には「Pages」を。

そして、何よりも「文章を書く」という時間そのものを、心から楽しみたいなら。私は、軽やかで柔軟な「テキストエディット」をそっと開いてみることをおすすめします。「まっさらな画面が、とにかく書くことだけに集中させてくれる」。どこまでも広がるその白い画面が、きっと、あなたの中にある言葉をそっと引き出してくれると思います。