思っていた以上に愛らしくて面白い鳥だったんです
フラミンゴのポスターを見かけて「フラミンゴって膝が逆に曲がるんだったよね?」と調べてみると、膝だと思っていたそこは「かかと」だと知ってびっくり。それがきっかけで、フラミンゴについてさらに調べていくと面白いことがたくさん出てきた。ここにいくつかをメモしておこうと思う。
ユニークな足の構造
まず、あの長い足だけど、人間の感覚だとなんだか不思議な感じがする。実際に見たとき、あの細長い足が逆に曲がっているように見えて、「膝だと思っていたかかと」がとても印象的だった。膝は体の中に隠れていて、見えないらしい。つまり、見えているのは足首から先。
この構造が、浅瀬でエサを探したり長時間立ち続けたりするのに適しているとのこと。深さがあるところでも問題なく歩けるしね。華奢に見えるけど、効率的に設計された足だと思うと、自然が生んだデザインのすごさに感心してしまう。
片足で立つ理由
次に気になったのが、フラミンゴの代名詞ともいえる片足立ちのポーズ。これには、いろんな説があるけど、一番有力なのは「体温調節のため」。
水辺で生活するフラミンゴにとって、両足を浸けたままだと体温が奪われやすくなるため、片足を引き上げることで体の熱を保つ。しかも、片足立ちは意外と体力を消耗しない仕組みになっているのだとか。あの姿勢が見た目の優雅さだけでなく、実用性もあるところが少し羨ましく思う。
ピンク色の由来
そして、フラミンゴといえばピンク色。あの色には食事が関係しているらしい。彼らが食べるプランクトンや小さなエビが含む「カロテノイド」という色素が体内に蓄積されて、羽や体が美しいピンク色になる。
そのため、食べるものが変わると色も変わる。カロテノイドが少ない食事を続けると、羽の色も薄くなる。生まれたヒナが灰色や白っぽいのは、まだ十分にカロテノイドを摂り入れていないからなんだね。2年ほどかけてピンク色に変化していくとのこと。色ひとつに彼らの健康や生態が表れていると思うと、フラミンゴって本当に繊細な生きものなんだなと感じる。
群れの中での個性
群れの中にたくさんのフラミンゴがいると、みな同じように見える。けれど、よく見ると羽毛の色合いや光沢、そして動き方に個性が出ている。特に繁殖期になると、より鮮やかで健康的なピンク色を見せることがアピールポイントになるとか。フラミンゴの世界でも健康と魅力をアピールするのが大事なんだと思うと、なんだか人間みたいで面白い。
フラミンゴのコロニー
フラミンゴが群れで生活している理由もなかなか興味深い。彼らはとても社交的で、何千羽もの大きな群れを作り協力しながら生活している。これは外敵から身を守ための効果がある。そして、鳴き声や動きでコミュニケーションを取りながら、仲間へ危険を知らせたり、エサの場所を教えたりするらしい。同じ場所で支え合って一緒に生きていく、連帯力に優れているんだね。
巣作りと子育て
フラミンゴの巣作りと子育ても面白い。巣には浅瀬の環境でも卵を守れるための工夫が詰まっている。水辺に泥を積み上げて、小さな山のような巣を夫婦で協力して作るらしい。自然の知恵といえばそれまでだけど、泥をくちばしで運びながら形を整える夫婦の姿を想像すると、微笑ましく健気だなと思う。
子育ても夫婦で一緒にする。人間でいうと母乳にあたる「フラミンゴミルク」という赤い色をした栄養豊富な液体を喉でつくりヒナに与える。面白いことにお父さんである雄もミルクを作れるという。仲睦まじいフラミンゴ夫婦、素敵な在り方だなと思う。
声でつながる親子の絆
最後に調べたのが、親と子のコミュニケーション。フラミンゴは声で親子の絆を深めるらしい。親鳥がヒナに特定の音を教え込み、その声をヒナが覚えることで、群れの中でもお互いを認識でき、見失わずにつながっていられるようになる。こういう仕組みを聞くと、親子の関係ってどの生きものでも特別なんだなと、心が温かくなる。
そして思うこと
こうしてフラミンゴについて調べてみると、知らなかったことばかりで驚きの連続だった。最初は「膝だと思っていたのは、かかとだった!」という小さな発見から始まったけど、彼らの体のしくみや行動の理由を知るたびに、その美しさや生命の神秘に魅了されていった気がする。
次にフラミンゴを見る機会があったら、足の構造やピンク色の理由、群れでの生活、 きっと今までと違った視点で眺めると思う。
自然界には面白そうなことがたくさん溢れている。ちょっとした興味をきっかけに、こうして知識を広げていくのって本当に楽しい。これからも知りたい気持ちを大事にしていきたいな、と思う。
『フラミンゴボーイ』は、数々の児童文学書賞を受賞しているマイケル・モーパーゴによる、大人にも読んで欲しい心温まる感動的な児童文学作品。