突拍子もなく 日本の心 あんことお餅のお話です。たい焼きや今川焼きにあんまん、寒くなると“あんこ(餡子)もの”が食べたくなるのはなぜなのでしょうね。
甘さパワーと糖質エネルギーでカラダを温めようとする本能でしょうか。やっと秋になりかけたような気がしているのに、11月8日はもう冬の始まり、立冬だそうです。
あんこの中にお餅をぽいぽい、椀子ぜんざい。
あんこといえば、ぜんざいが好きです。あんこの中でくったりとろとろに溶けかけているお餅が・・というと語弊があるかもしれないですね。というのも、
もち米をセイロから蒸して、つきたてお餅。
この季節になると、祖父母が早朝からもち米をセイロで蒸してついてくれた、つきたてのお餅を食べさせてもらってきたんですね、幼い頃から祖父母が健在までの間ずっと。
できたての柔らかいお餅をひとくち大にちぎりながら、椀子蕎麦のようにあんこの中にぽいぽいと入れてくれるのです。つきたてお餅に甘いあんことお汁粉がたまらなく美味しい。
そんなこともあって、ぜんざいは焼き餅よりもとろとろお餅の方が好きなのです。
ぜんざいの準備、知ってしまったあんこの正体。
餅つきの前日、祖母はもち米を研いで水につけ、小豆を洗い始めます。ぜんざいの準備です。たっぷりの水から何度か茹でた後、ひたひたのお湯に小豆を入れて煮ること1時間。
そこで見てしまったのです。小豆が見えなくなるほどに投入された白いもの、砂糖。小豆と砂糖が同じ量!
そう、知ってしまったのです。あんこは小豆と砂糖がほぼ同じ量でできているという驚愕の事実を。ひとつまみの塩など無いに等しいほどです。
でも、その甘さが美味しいんですよね。眠くて寒い朝、蒸し器から上がる蒸気をまぶしい朝日が照らしていくのを眺めながら、アツアツのぜんざいを食べる。目が覚めます。温まります。元気がでます。
ぜんざいを食べるための、お餅の食べ方。
ぜんざいが好きと言っても食べ続けるのには甘さが・・というのを見越してか、違う味も用意してくれていました。
大根おろしにポン酢(父はこれに七味と小口ねぎをプラスしていました)。しょう油に海苔の磯辺もち。きなこのあべかわ餅。黒ゴマだれ。また違う甘さの黒蜜きなこ。
そしてぜんざいに戻る。
あんことは。あんこの種類。
あんこは粒あんが好きです。小豆の粒を噛むと、あんこの甘さの中で、素朴で優しい豆の味がほのかに広がるのが好きなのです。
あんこってたくさんの種類があるんですよね。小豆だけでも、つぶあん、つぶしあん、こしあん、小倉あん、すでに4種類。
赤茶色くない あんこ。
最近よく食べていたあんこは、季節柄もあり、さつまいもの芋あんとくりの栗あん。この芋餡と栗餡でも、ベースが茶色いこしあんより、白こしあんのなめらかな舌触りが好きです。
その白あんにも2種類あるのですね、知らなかった。原材料が白インゲンと白小豆の違いだそうです。
いろいろな色の 練りあんこ。
他にもあります。枝豆のずんだ(好き!)、青エンドウのうぐいす餡、 黒ゴマや白ゴマの胡麻あん、ピーナッツあん、胡桃あん、かぼちゃ餡。いちごあん、バナナあんなどのフルーツ餡もあります。
黄身あん、味噌あん(好き!)、抹茶あん、桜あん、柚子あん。いま思いましたが、栗あんってカタカナでいうところのモンブランですよね。なぜかイメージがつながっていませんでした。
あんことは、「小豆などの豆類を砂糖で煮て練ったもの」を言いますが、小豆だけには留まらない現代あんこの世界、広し。
あんことお餅の宅配便。mamazon。
今では祖母に代わり、母が年に一度お正月前に、鏡もちとお雑煮用ついでにもちつき機でお餅を作ってくれています。先日年季の入った餅つき機を新調したらしく。
炊飯器と同じようにもち米を入れてスイッチを押すだけで「蒸す」も「つく」もしてくれる優れもののようで、簡単にお餅が作れる「便利な世の中になったわ~」だそうです。
ZOJIRUSHI マイコンもちつき機 力もち 1升 BS-EB10-WB ホワイト
- 出版社/メーカー: 象印(ZOJIRUSHI)
- 発売日: 2005/09/21
- メディア: ホーム&キッチン
- 購入: 2人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
毎年クリスマス頃に、お餅と、大きなタッパにキチキチに詰められたお手製あんこをお共にし、離れて暮らす私の元へ宅配便で送り届けられるのですが・・
もう届きました。今年は早い。同封されていた便りによりますと、新調したので嬉しくてさっそく作ってみたのだそうです。
そんなところが笑えます可愛いです。お母さんありがとう。
食べきれない、あんことお餅の過ごし方。
お餅の保存。
まわりに水分がついている時は少し乾燥させてから、冷凍庫にいれて保存しています。冷蔵庫でも保存は可能なのですが、1週間以上になるとカビが生えることもあったので、最初からジッパーバッグに入れて冷凍保存にしています。
固くなったお餅の戻し方(食べ方)。
シリコンスチーマーか耐熱器にお餅と少しのお水を入れて、電子レンジでチンしています。とろとろお餅になります。(あまりにも固くなってしまった場合は、水にしばらく浸してから)
余ったあんこの食べ方。
こんがりめトーストにたっぷりめバターで小倉トーストにしたり、白玉だんごを作ってぜんざいや、バニラアイスと一緒にクリームあんみつにして食べています。
【簡単・白玉だんごの作り方】
白玉粉に、お水を足しながら、耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねます。ひと口大に丸めてお水の張った耐熱器に入れて電子レンジ600wで2~3分ほど。もしくはお湯を沸かしたお鍋の中に入れて浮いてきたらできあがりです。
あんことお餅のよくある雑学なのですが・・
よくある違いの雑学ですが、よく読むと違っていました。世の中と私の違い。
ぜんざい と おしるこ
ぜんざいとおしるこの違い。単純にぜんざいは粒あんで、おしるこはこしあん(もしくは粒が少なめ)なのかと思っていたのですが、少し違う?
私の思う粒あんとこしあんでの違いは、どうやら関西寄りのようなのです。関東では、汁気があるものをおしるこ、汁気なしをぜんざいと呼ぶらしいのです。
ちなみに汁気なしの粒あんがお餅に乗っていたら、私の感覚ではぜんざいでもおしるこでもなく「粒あんがのったお餅」です。
おはぎ と ぼたもち
もち米とうるち米を混ぜて蒸して丸めたものを、あんこなどでくるんだもの。
こちらは食べる時期で呼び方が変わるのですよね。おはぎは秋の彼岸、秋に作るもの。ぼたもちは牡丹の花が咲く春の彼岸、春に作るもの。
イメージ的には、ぼたもちは粒あんで、おはぎはこしあんで・・と思っていたら、その逆の呼び方が圧倒的に一般的なのですね。びっくりでした。
そして、全国的にはおはぎの呼び名になりつつあることや、あんこがぼたもち、きなこがおはぎ、など、さまざまなのですね。日本語ってあいまいでややこしい。
あんころ餅 と 赤福
あんころ餅はお餅をこしあんで包んだもの。赤福はあんころ餅の一種でお餅にこしあんを乗せたもの(三重県伊勢市の名物)。
ぼたもちもあんころ餅の仲間ですが、ぼたもちやおはぎは米粒が残っている状態ですが、あんころ餅は完全に米粒をつぶしてお餅になっているという違いがあるそうです。
お餅のこと。
切り餅、まる餅、焼き餅、煮た餅。お餅もたくさんの種類がありますよね。玄米餅、かき餅、揚げ餅、団子、大福・・羽二重餅やわらび餅の口あたりも好きです。
よもぎ餅(草餅)は大人になってからあの独特の香りが好きになりました。
もち米、うるち米、玄米、お米の種類によって、お餅の歯ざわりや喉ごしが違ったり、お米ではなくでん粉や小麦粉が原材料のものもお餅と呼ぶことなど、
調べていると、どのお餅がどの原材料なのか一覧にしたくなりました。おもしろいですね。
玄米餅のおしるこ、粒あんだけど「おしるこ」
そういえば、モスバーガーの季節限定メニューに「玄米餅のおしるこ」がありましたよね。今年もあるのかなと確認してみたところ、あるようですね。近くに出かけた時の楽しみです。
やはり全国的な通称は粒があっても汁気があれば「おしるこ」なのですね。ここで確かなものになりました。
という感じで、この季節になると思い出す
あんことお餅のことでした。
P.S. こちらの きんつば がとても美味しいのです。大好きです。加賀百万石の和菓子・金沢の銘菓「中田屋のきんつば」小豆の甘みとあんこの上品な甘さが絶妙です。小豆の粒がコロコロです。
あんこ好き・あずき好きの方には、ぜひ一度食べてもらいたい、おすすめ和菓子です。